
- サンスベリアの室内での育て方:各ステップを詳しく解説
- 置き場所の選び方:最適な日当たりと温度
- 水やりのタイミングと量:季節ごとの管理法
- サンスベリアに合った土の選び方と配合
- 肥料の与え方:頻度と種類
- サンスベリアの室内栽培でよくあるトラブルと解決策
- 葉がしおれる・元気がなくなる原因と復活方法
- 病害虫(カイガラムシなど)の予防と駆除方法
- サンスベリアをもっと楽しむ!植え替えと増やし方
- サンスベリアの種類と魅力
【初心者向け】サンスベリアの室内での育て方!もう枯らさない水やり・置き場所のコツ
この記事では、観葉植物や多肉植物の仲間として人気が高いサンスベリアの
室内での上手な育て方の秘訣を、初心者の方にも分かりやすく徹底解説します。
【基本1】水やりは「控えめ」が鉄則!乾燥気味に育てる
サンスベリアが枯れる原因として最も多いのが「水のやりすぎ」による根腐れです。

サンスベリアはぷっくりとした葉に水分を蓄えることができるため、頻繁な水やりは必要ありません。
むしろ乾燥気味に育てるのがポイントです。
土が完全に乾いてから数日置いてから水を与えるくらいでちょうど良いです。
【基本2】置き場所は「明るく風通しの良い場所」を選ぶ
サンスベリアは日当たりの良い場所を好みますが、ある程度の日陰にも耐えることができます。
しかし、暗すぎる場所や全く風通しがない場所では、根腐れや病害虫の原因になります。
明るい場所で、時々窓を開けるなどして風通しを確保できる場所に置いてあげましょう。

【基本3】冬場は特に水やりを控える・断水する
サンスベリアは寒さが苦手です。冬になると成長が緩やかになり、水をあまり必要としなくなります。
冬の間は水やりの頻度を大幅に減らし、場合によっては月に1回程度、
または完全に断水する期間を設けることが、冬越しを成功させる秘訣です。
サンスベリアの室内での育て方:各ステップを詳しく解説
基本的な3つのポイントを押さえたら、次はそれぞれのステップについて詳しく見ていきましょう。
ここからは、サンスベリアを室内での元気な育て方の具体的な方法を解説します。
置き場所の選び方:最適な日当たりと温度
サンスベリアにとって最適な置き場所は、生育に大きく影響します。
明るさと温度、そして風通しが重要なカギとなります。

直射日光はNG?窓際での注意点
サンスベリアは明るい場所が好きですが、真夏の強い直射日光に当てすぎると、
葉焼けを起こして葉の色が悪くなったり、傷んでしまったりすることがあります。
特に午後の強い日差しは避けた方が無難です。

窓際に置く場合は、レースのカーテン越しや、少し窓から離れた場所に置くなどして、
柔らかい光が当たるように調整しましょう。
午前中の優しい日差しに当てるのは良いでしょう。
エアコンの風が当たらないように注意

エアコンの暖房や冷房の風が直接当たる場所は避けましょう。
急激な温度変化や乾燥した風は、サンスベリアにストレスを与え、葉が傷む原因になります。
特に冬場の乾燥した風は、葉の乾燥を招き、株を弱らせる可能性があります。
サンスベリア育成に最適な室内温度
サンスベリアは暖かい気候を好む観葉植物です。
生育に適した温度は20℃~30℃程度ですが、日本の室内環境であれば、一般的な室温(15℃~25℃)で十分育てられます。
ただし、寒さには弱いので、冬場は最低でも5℃以上の環境を保つようにしましょう。
氷点下になるような場所は絶対に避けてください。

水やりのタイミングと量:季節ごとの管理法
水やりはサンスベリアの育て方で最も注意が必要なポイントです。
季節によって水の要求量が大きく変わるので、メリハリのある水やりを心がけましょう。
春から夏の水やり(成長期)
春から夏にかけてはサンスベリアの成長期です。
この時期は、土が完全に乾いたら鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと水を与えます。

ただし、毎日水を与える必要はありません。
土の表面が乾いてから、さらに数日経って鉢の中の土全体が乾いてから水やりをするのが目安です。
指を土に差し込んでみて、湿り気を感じなくなったら水やりのタイミングです。
与える時間帯は、日中の暑い時間帯を避け、午前中か夕方に行うのが理想です。
秋から冬の水やり(休眠期):頻度を減らす、断水の見極め
秋になり気温が下がってくると、サンスベリアは成長が緩やかになり休眠期に入ります。
この時期は水やりを大幅に減らします。
土が完全に乾いてからさらに1週間~2週間、あるいはそれ以上間隔を空けても問題ありません。
冬場(特に10℃を下回るような環境)は、基本的に水やりをストップする「 断水 」を検討しましょう。

サンスベリアは葉に水分を蓄えているので、冬場の乾燥には強いです。
水のやりすぎは根腐れのリスクを格段に高めます。
不安な場合は、月に1回程度、鉢の表面を軽く湿らせる程度の水やりにとどめるのも良いでしょう。
土の乾き具合をよく観察し、植物の状態を見ながら判断することが重要です。
受け皿に水を溜めないことの重要性
水やりをした後、鉢の受け皿に水が溜まったままにしておくのは絶対に避けましょう。

受け皿に溜まった水は鉢の底から逆流し、土が常に湿った状態になり、
根腐れを招く最大の原因となります。
水やり後は、受け皿に溜まった水はすぐに捨てる習慣をつけましょう。
サンスベリアに合った土の選び方と配合

サンスベリアを元気に育てるためには、水はけの良い土を使うことが非常に重要です。
水はけが悪い土では、根が呼吸できず、根腐れを起こしやすくなります。
市販の「サンスベリア用土」「観葉植物用土」
園芸店やホームセンターでは、「サンスベリア用の土」や「 観葉植物用の土」として販売されている専用の土があります。
これらはサンスベリアに適した配合になっているため、初心者の方でも安心して使うことができます。
選ぶ際は「水はけの良い」と記載されているものを選ぶのがポイントです。
水はけの良い土を自作する場合の配合例
自分で土を配合してみたいという場合は、
赤玉土(小粒)や鹿沼土などをベースに、腐葉土やピートモスなどを混ぜ合わせ、
さらにパーライトや軽石などを加えると、水はけと通気性の良い土を作ることができます。
例えば、「赤玉土(小粒)6:腐葉土3:パーライト1」のような配合が目安です。
重要なのは、水はけが悪く、常に湿った状態にならないようにすることです。

肥料の与え方:頻度と種類
サンスベリアは基本的に肥料をあまり必要としません。
肥料を与えすぎると根を傷めることがあるため注意が必要です。
肥料を与える時期と与えない方が良い時期
肥料はサンスベリアの成長期である春から夏の間に与えます。
冬の休眠期には一切与えないでください。
与える頻度も控えめに、月に1回程度、薄めの液体肥料を与えるか、
植え替え時に緩効性肥料を少量混ぜ込む程度で十分です。
液体肥料と緩効性肥料の使い分け

液体肥料は効果が早く出ますが、与えすぎると根を傷める可能性があります。
表示されている濃度よりも薄めに希釈して使うのが安全です。
緩効性肥料はゆっくりと効果が持続するため、植え替え時に土に混ぜ込んでおくと手間がかかりません。
どちらを使う場合も、必ず成長期に適量を守って与えましょう。
サンスベリアの室内栽培でよくあるトラブルと解決策
サンスベリアを室内での育て方に慣れてくると、いくつか気になる変化が現れることがあります。
ここでは、よくあるトラブルとその解決策をご紹介します。
早めに気づいて対処すれば、大切なサンスベリアを守ることができます。
根腐れサイン(葉がブヨブヨ・異臭)と緊急対処法
サンスベリアのトラブルで最も多いのが根腐れです。

根腐れは、水のやりすぎや水はけの悪い土が原因で起こります。
葉の根元がブヨブヨになる、柔らかくなる、異臭がする、といった症状が見られたら、
根腐れを起こしている可能性が高いです。
緊急対処法:
- すぐに鉢からサンスベリアを抜き取ります。
- 土を優しく落とし、黒く変色したり、ドロドロになっている根を全て切り取ります。健康な白い根だけを残します。
- 切り口を清潔なハサミで切り、数日間、風通しの良い場所で切り口を乾燥させます。
- 新しい鉢と水はけの良い新しい土を用意し、植え替えます。
- 植え替え後、1週間~10日程度は水やりをせず、乾燥させて根の回復を待ちます。
葉がしおれる・元気がなくなる原因と復活方法
葉にハリがなく、しおれてきたり、全体的に元気がなくなったりする原因はいくつか考えられます。
- 水のやりすぎ: 根腐れが始まっている可能性があります。上記の根腐れ対処法を参考にしてください。
- 水のやり忘れ(乾燥しすぎ): 特に夏場に水やりを長期間忘れると、葉の水分が失われてしおれることがあります。ただし、根が完全に枯れていなければ復活する可能性があります。鉢底から水が出るまでたっぷりと水を与え、様子を見ましょう。
- 根詰まり: 根が鉢いっぱいになり、水分や栄養をうまく吸収できなくなっている状態です。鉢の底から根が出てきているか、葉が密集しすぎているかを確認し、植え替えを検討しましょう。
- 日照不足: 暗すぎる場所に長く置いていると、光合成ができずに弱ってしまいます。明るい場所に移動させて様子を見ましょう。ただし、急に強い光に当てると葉焼けするので注意が必要です。
原因に合わせて適切に対処することが大切です。
葉にシミや斑点ができる原因
葉に黒や茶色のシミ、または白い斑点ができることもあります。
- 黒や茶色のシミ: 水のやりすぎによる根腐れの初期症状、または直射日光による葉焼けが考えられます。水やり頻度を見直したり、置き場所を移動させたりしましょう。
- 白い斑点: カイガラムシなどの害虫が付いている可能性があります。
病害虫(カイガラムシなど)の予防と駆除方法

サンスベリアは比較的病害虫に強い観葉植物ですが、全くつかないわけではありません。
特に注意したいのがカイガラムシです。葉や茎に白い綿のようなものが付着し、植物の栄養を吸汁します。
予防:風通しの良い環境を保ち、葉にホコリがたまらないように拭いてあげることが予防につながります。
駆除:見つけたらすぐに歯ブラシなどで擦り落とすか、薬剤を散布して駆除します。数が多い場合は、専用の薬剤を使うのが効果的です。
サンスベリアをもっと楽しむ!植え替えと増やし方
サンスベリアが元気に育ってきたら、さらに大きく育てたり、数を増やしたりして楽しむことができます。
ここでは、植え替えと増やし方について解説します。
植え替えが必要なサインと最適な時期
サンスベリアは成長がゆっくりなので、頻繁な植え替えは必要ありませんが、
以下のサインが見られたら植え替えを検討しましょう。
- 鉢の底から根が出てきている
- 水やりをしても土に水が染み込みにくい(水はけが悪くなった)
- 葉が密集しすぎてバランスが悪くなった
- 株全体の元気がない
植え替えに最適な時期は、サンスベリアの成長期である5月~8月頃です。
サンスベリアの植え替え手順(鉢から抜く~新しい鉢へ)
植え替えは、根を傷つけないように丁寧に行いましょう。
- 準備: 現在より一回り大きな鉢、新しい水はけの良い土(サンスベリア用土などがおすすめ)、必要であれば鉢底石、園芸用手袋、新聞紙などを準備します。
- 鉢から抜く: 植え替え前に水やりを控えて土を乾燥させておくと、 鉢から抜きやすくなります。 鉢を横に倒し、根元を軽く引っ張りながら、必要であれば鉢の縁を叩いて抜き取ります。
- 根の整理: 古い土を優しく落とし、黒く傷んだ根や古い根は清潔なハサミで切り取ります。根鉢が固まっている場合は、軽くほぐします。
- 新しい鉢へ: 新しい鉢の底に鉢底石を敷き、その上に新しい土を少量入れます。サンスベリアの株を中央に配置し、根の周りに丁寧に土を入れていきます。菜箸などで軽く突っつきながら土を入れると、根の間に隙間ができにくくなります。
- 水やり: 土を入れ終わったら、 鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと水を与えます。
- 植え替え後: 明るい日陰で1週間~10日ほど管理し、株を落ち着かせます。この期間は水やりは控えめにします。
サンスベリアを増やす方法:株分け
サンスベリアは、株元から新しい子株が出てくることがあります。
この子株を切り離して別の鉢に植え付けることで、簡単に数を増やすことができます。
- 植え替えの際に、子株が十分大きくなっていたら、親株から切り離します。清潔なナイフやハサミを使います。
- 切り離した子株を、新しい鉢に水はけの良い土で植え付けます。
- 植え付け後、水やりはすぐにせず、数日置いてから行います。
サンスベリアを増やす方法:葉挿し
葉挿しは、葉の一部を使って増やす方法です。少し時間はかかりますが、手軽に試せます。

- 健康な葉を選び、清潔なナイフで10cm程度の長さに切り分けます。葉の上下を間違えないように印をつけておくと良いでしょう。
- 切り口を数日間乾燥させます。
- 切り口を下にして、水はけの良い土に挿します。または、水を入れた容器に切り口をつけて根が出るのを待つ「水挿し」も可能です。
- 土に挿した場合は、土が乾いたら軽く水を与えます。水挿しの場合は、水が濁ったら交換します。
- 数ヶ月すると、切り口から根や新しい芽が出てきます。芽が十分育ったら鉢に植え付けます。
サンスベリアの種類と魅力
サンスベリアは様々な種類があり、それぞれに個性的な姿をしています。
お気に入りのサンスベリアを見つけるのも楽しいでしょう。
代表的なサンスベリアの種類(トラノオ、スタッキー、ムーンシャインなど)
サンスベリアと聞いて多くの人が思い浮かべるのが「トラノオ」と呼ばれる種類です。
縞模様の葉が特徴的で、最もポピュラーな種類です。
他にも、棒状の葉を持つ「スタッキー」、シルバーグリーンの美しい葉を持つ「ムーンシャイン」、
ロゼット状に葉が広がる「ピングイキュラ」など、個性豊かな種類がたくさんあります。
サンスベリアの嬉しい効果(空気清浄効果、風水など)
サンスベリアはNASAの研究でも空気中の有害物質を除去する効果が認められており、
シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒドなどを吸収してくれると言われています。
また、二酸化炭素を夜間に吸収し酸素を出すという特性もあるため、寝室に置くのもおすすめです。
風水では、尖った葉が邪気を払うとされ、運気を上げる観葉植物としても人気があります。
失敗しないサンスベリアの選び方・購入場所
健康なサンスベリアを選ぶ際は、葉の色つやが良いもの、株元がしっかりしているもの、
虫がついていないかなどをチェックしましょう。
園芸店やホームセンター、オンラインショップなどで購入できます。
初めての方は、育てやすいトラノオなどのポピュラーな種類から始めてみるのがおすすめです。
まとめ:サンスベリアの室内栽培成功のポイント
いかがでしたでしょうか? サンスベリアの室内での育て方は、
いくつかのポイントさえ押さえれば決して難しくありません。
最後に、サンスベリアの栽培を成功させるための重要なポイントをまとめておきましょう。
水やり管理が最も重要!
サンスベリア栽培の成功の鍵は、何と言っても水やりです。
乾燥に強い多肉植物の仲間であることを理解し、「やりすぎない」を徹底しましょう。
特に冬場は断水気味にする勇気が大切です。
環境(置き場所)選びも大切
明るく風通しの良い場所を選び、直射日光やエアコンの風を避けることで、
サンスベリアは元気に育ちます。適度な明るさがあれば、多少の日陰でも大丈夫です。
トラブル時は早期発見・対処が鍵
根腐れや葉の異変など、何かおかしいなと感じたら、すぐに原因を探して対処することが重要です。
早めの対応が、サンスベリアを救うことにつながります。
サンスベリアは、そのスタイリッシュな見た目だけでなく、
手間の少なさや空気清浄効果など、室内に置く観葉植物として魅力がいっぱいです。
この記事で紹介した育て方を参考に、ぜひあなたのサンスベリアを元気に育てて、
のある暮らしを楽しんでくださいね!
サンスベリアの室内での育て方!まとめ
- サンスベリアが枯れる原因として最も多いのが「水のやりすぎ」による根腐れです
- 土が完全に乾いてから数日置いてから水を与える
- 明るい場所で、時々窓を開けるなどして風通しを確保できる場所
- 冬の間は水やりの頻度を大幅に減らします
- 真夏の強い直射日光は葉焼けを起こすので当てない
- エアコンの暖房や冷房の風が直接当たる場所は避けましょう
- 生育に適した温度は20℃~30℃程度です
- 寒さには弱いので、冬場は最低でも5℃以上の環境を保つようにしましょう
- 鉢の中の土全体が乾いてから水やりをするのが目安です
- 水のやりすぎは根腐れのリスクを格段に高めます
- 水やりをした後、鉢の受け皿に水が溜まったままにしておくのは絶対に避けましょう
- サンスベリアを元気に育てるためには、水はけの良い土を使うことが非常に重要です
- 「赤玉土(小粒)6:腐葉土3:パーライト1」のような配合土が目安です
- 肥料はサンスベリアの成長期である春から夏の間に与えます
- 害虫を見つけたらすぐに歯ブラシなどで擦り落とすか、薬剤を散布して駆除します
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