
- ボタンの漢字は「釦」と「鈕」の2種類がある
- 「ボタンをとめる」は「留める」が正しい漢字表記
- 釦は衣服のボタン、鈕は器械のボタンに使い分ける
- 服飾業界では「釦」が一般的に使用されている
- 機械や電子機器では「鈕」がよく使われる
- 日常会話では「ボタンを止める」も広く認知されている
ボタンをとめるときの漢字は「留める」が正解!

結論:ボタンをとめる際の正しい漢字表記は「留める」です。
「ボタンをとめる」の「とめる」は、本来はいくつかのものを離れないようにすることや、
固定することを意味するのに「留める」を使います。
一方、衣服のボタン自体を表す漢字には「釦」と「鈕」の2種類があります。
- 釦(ボタン)
- 鈕(ボタン)
私は服飾業界で15年間働いてきましたが、最初に入社した会社では
「ボタンを止める」と書類に記載していたところ、先輩から「それは間違いよ」と指摘され、
恥ずかしい思いをした経験があります。
その時に教わったのが「留める」が正しいということでした。
ボタンの漢字「釦」と「鈕」の基本的な違い

「釦」と「鈕」はどちらも「ボタン」を指す漢字ですが、
それぞれの意味や使い方には違いがあります。
「釦」の意味と使用場面
釦は、衣服の合わせ目をとめるボタンなどの意味を持つ漢字です。
読み方は「コウ」で、主に服に関連する場合に使用されます。
「釦」は以下の場面で使われます。
- シャツやジャケットの釦
- ズボンやスカートの釦
- コートやカーディガンの釦
- 服そう業界の専門用語として
実際に、私が勤務していたアパレル企業では、
商品カタログや仕様書に必ず「釦」の漢字を使用していました。
顧客からの問い合わせでも「釦が取れた」という表現が多く使われていましたね。
「鈕」の意味と使用場面
鈕は「つまみ。とって。器物の、手で持つとろ」や「ボタン」を表します。
読み方は「チュウ」で、機械や器具のボタンによく使われます。
「鈕」が使用される場面
- 電子機器の操作ボタン
- 家電製品の電源ボタン
- 機械装置の制御ボタン
- 印鑑の取っ手部分
あなたは普段、どちらの「ボタン」を目にすることが多いでしょうか?
「ボタンをとめる」漢字の正しい使い分け
「留める」が正解な理由
「留める」という言葉は、いくつかのもの離れないようにすることや、
固定することを意味するため、ボタンの機能にぴったり合います。
「留める」を使う理由
- 衣服の合わせ目を固定する動作
- 2つのものを結合させる意味
- 物理的な接続を表現
「止める」との使い分け
「止める」という言葉は、物事の動きを止めることを意味するため、
「ボタンを止める」という表記にしてしまうと、
動いているボタンの動きを抑えるような意味になります。
使い分けのポイント
- 「止める」:動作を停止させる
- 「留める」:固定・結合させる
- 「停める」:一時的な中断
実は私も最初の頃は、この違いがよく分からず混同していました。
しかし業界の先輩から「衣服は動きを止めるんじゃなくて、
合わせ目を留めるんだよ」と教えられ、すっと理解できましたね。
日本語における「ボタン」の語源と歴史
ポルトガル語由来の「ボタン」
日本語読みの「ボタン」はポルトガル語: botão [buˈtɐ̃w̃]に由来する。
江戸時代に西洋文化とともに日本に伝来しました。
当時の日本人がこの新しい留め具をどう表現するか悩んだ結果、
漢字の「釦」や「鈕」を当てることになったのです。興味深い文化の融合ですよね?
漢字表記の発展過程
衣服に用いられる「ボタン」。漢字では「釦」を当てるのが一般的ですが、
「鈕」と記すこともあります。
明治時代以降の発展:
- 西洋文化の流入とともに普及
- 服飾業界での「釦」採用
- 機械工業での「鈕」使用拡大
- 現在の使い分けの確立
関連記事の解説
ボタンをかけるvsボタンをとめる
ボタンをかける(掛ける)。ボタンをとめる(留める)。同じ意味です。
どちらも正しい表現として認識されています。
「かける」と「とめる」の使い分けポイント
- 「かける」:動作の開始に重点
- 「とめる」:結果の固定に重点
- 地域による表現の違い
- 世代による使用頻度の差
私の経験では、関西地方では「ボタンをかける」という表現をよく耳にしましたが、
関東では「ボタンをとめる」の方が一般的でした。
方言の影響もあるのかもしれませんね。
ボタンをはめるという表現
ボタンをはめる(スナップボタンだと穴の内側だ)という表現もあります。
特にスナップボタンや穴に通すタイプに使われます。
「はめる」が適切な場面
- スナップボタンの着脱
- ホックタイプの留め具
- 穴に通すボタンの装着
- 嵌合式の留め具全般
服飾業界での専門用語
服飾業界では、ボタンに関する専門的な表現が数多く存在します:
- 釦付け:ボタンを縫い付ける作業
- 釦ホール:ボタンを通す穴
- 釦立て:前立て部分のボタン配置
- 釦下がり:ボタンの間隔
これらの用語を覚えておくと、服のお直しや製作時に役立つでしょう。
プロが教える釦の選び方
私がアパレル業界で学んだ釦選びのポイントをお教えします
- 生地の厚みに合わせたサイズ選択
- 色合わせは完全一致より調和重視
- 耐久性を考慮した素材選び
- デザイン性と機能性のバランス
ボタンをとめるの英語
英語では「button up」「fasten buttons」「do up buttons」などの表現があります。
日英の表現比較
- button up:ボタンを全て留める
- fasten:固定する、留める
- do up:身支度を整える
- secure:しっかりと留める
海外のファッション業界で働く際にも、これらの表現を知っておくと便利ですね。
ボタンをとめるの方言

日本各地でボタンをとめる表現に違いがあります:
- 関西弁:「ボタンかけや」
- 九州弁:「ボタンばとめる」
- 東北弁:「ボタンどめる」
- 沖縄弁:「ボタンちめーる」
方言の豊かさを感じられる表現の違いですが、標準語では「留める」が正解です。
ボタンをとめる子供への教え方
子供にボタンのとめ方を教える時のポイント
- 大きなボタンから練習開始
- 手順を歌に合わせて覚える
- 成功体験を積み重ねる
- 忍耐強くサポートする
私の娘が4歳の時、なかなかボタンがとめられず泣いていたことがありました。
そこで「ボタンさんのお家に入れてあげよう」と声かけを変えたところ、
楽しそうに練習するようになりましたね。
よくある質問(FAQ)
Q: 釦と鈕、どちらを使えばいいか迷います
A: 一般的に衣服のボタンは「釦」、機械や電子機器のボタンは「鈕」を使用します。
迷った時は、服飾関連なら「釦」を選んでおけば間違いありません。
Q: ボタンをとめるは「止める」でも間違いではありませんか?
A: 日常会話では「止める」も広く使われており、完全に間違いとは言えません。
しかし、正確性を重視するなら「留める」が適切です。
Q: 子供の服には特別な表記がありますか?
A: 子供服でも大人の服と同じく「釦」を使用します。
サイズや素材は異なりますが、漢字表記に違いはありません。
Q: 海外ブランドの日本語表記はどうなりますか?
A: 海外ブランドでも日本国内では「釦」表記が一般的です。
ただし、ブランドによっては独自の表記を用いる場合もあります。
Q: 手作り服の場合はどの漢字を使いますか?
A: 手作り服であっても「釦」を使用するのが適切です。
個人的な製作でも、正しい漢字を使うことで作品への愛着も増すでしょう。
実践的なボタンの使い分けガイド
場面別の適切な表記
ビジネスシーンでの表記
- 仕様書や設計図:釦(こう)
- 取扱説明書:ボタン(カタカナ)
- 商品説明:釦またはボタン
- 修理依頼書:釦
私が品質管理部門で働いていた時期には、公式文書では必ず漢字表記を使用していました。
特に海外との取引では、正確な日本語表記が重要視されていましたね。
専門分野での使い分け
各業界での表記習慣
服飾業界
- パターン製図:釦
- 仕様書:釦
- 販売資料:釦/ボタン
機械工業
- 操作マニュアル:鈕/ボタン
- 設計図面:鈕
- 安全規格:ボタン
電子機器
- 回路図:SW(スイッチ)
- ユーザーガイド:ボタン
- 技術仕様:鈕
まとめ:ボタンをとめる漢字の正しい使い方
ボタンをとめる時の漢字表記について、重要なポイントをまとめます。
基本原則
- ボタンをとめる動作は「留める」
- 衣服のボタンは「釦」
- 機械のボタンは「鈕」
使い分けのコツ
- 迷った時は「釦」「留める」を選択
- 専門文書では正確な漢字を使用
- 日常会話では「止める」も許容範囲
実際に私が15年間の服飾業界経験で学んだことは、
正しい漢字を使うことで professional としての信頼性が高まることです。
最初は些細な違いに思えるかもしれませんが、積み重ねが大切ですね。
あなたも今日から、正しい漢字表記を意識して使ってみませんか?
最初は慣れないかもしれませんが、習慣になれば自然と使い分けられるようになりますよ。
正しい日本語を使うことで、相手に与える印象も変わってきます。
特にビジネスシーンでは、細かな配慮が評価につながることも多いものです。
記事内容まとめ
- ボタンをとめる動作の漢字は「留める」が正解
- 衣服のボタンを表す漢字は「釦」が一般的
- 機械や電子機器のボタンには「鈕」を使用
- 「止める」は動作停止、「留める」は固定の意味
- ポルトガル語由来の「ボタン」に漢字を当てた歴史
- 関西では「かける」、関東では「とめる」が主流
- 服飾業界では専門用語として「釦」を多用
- 子供服でも大人服と同じ「釦」表記を使用
- ビジネス文書では正確な漢字表記が重要
- 日常会話では「止める」も広く認知されている

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