
とうもろこしをレンジで加熱すると爆発するのか?
「とうもろこしはレンジで爆発する」という話を聞いて、不安に感じたことはありませんか?
結論から言うと、スーパーなどで売られている一般的なトウモロコシを電子レンジで加熱しても、ポップコーンのように爆発することはありません。

スーパーにある一般的なトウモロコシは、爆発しない品種がほとんどです。
ポップコーンが爆発するのは、爆裂種と呼ばれるポップコーン用の特別な種類のトウモロコシで、膜が厚く、加熱によって内部の水分が膨張し、圧力に耐えきれず爆発するためです。
スーパーなどで販売されているスイートコーンは、膜が薄いため、電子レンジで加熱した場合でも水蒸気が簡単に薄い膜を破り外に出るため圧力がかからず爆発しません。
とうもろこしをレンジで加熱する方法
皮付きのまま加熱しても大丈夫?
- 皮の役割と加熱効果
皮はとうもろこしを保護し、蒸気を逃がさない役割があります。
皮付きのまま加熱することで蒸された状態になり、よりしっとりとした仕上がりになります。
加熱時間の目安
500W | 600W | |
皮付き1本 | 5分 | 4分10秒 |
皮なし1本 | 5分 | 4分10秒 |
※電子レンジやとうもろこしによって、時間は多少変わる場合があります。
とうもろこしをレンジで加熱する際の注意点
加熱のトラブル
- とうもろこしが焦げる原因
加熱しすぎると焦げてしまうことがあります。焦げた部分は健康に良くないため、注意が必要です。
失敗しないためのコツ
- ラップの使い方
ラップを使うことで、蒸気を逃がさず、均一に加熱することができます。ラップをかける際は、少し隙間を作ると良いでしょう。 - 加熱後の取り扱い
加熱後は熱くなっているため、注意して取り扱う必要があります。
皮なしとうもろこしレンジでのゆで方
スーパーなどで皮なしのとうもろこしが売られていた場合も、電子レンジでの加熱が可能です。
手順はとうもろこしに水をさっとかけて、ラップで包みます。そして電子レンジ(500W)で5分加熱します。
水で濡らした方が、とうもろこしがみずみずしく仕上がります。
皮付きに比べると少し風味は落ちますが、十分に美味しく仕上がります。
また、チンしたあとすぐにラップを取るよりも、10~20分放置してからラップを取る方が、よりふっくらしておすすめです。

皮付きとうもろこしレンジでのゆで方
スーパーで皮付きのとうもろこしが売られていた場合も、電子レンジでの加熱が可能です。
とうもろこしは皮付きのまま加熱すると甘みが凝縮し、風味もアップします。
皮付きとうもろこしに水をさっとかけて、ラップで包みます。そして電子レンジ(500W)で5分加熱します。
加熱したとうもろこしを電子レンジから取り出し、皮付きのまま根元を1cm程切り落とします。
とうもろこしの先端を持って、上下に振ると皮がつるっとむけるようになります。


皮をむいたとうもろこしを、ファスナー付き保存袋に入れ、塩水(水1カップに対し、塩小さじ1)を注ぎ、15分ほど置きます。
とうもろこしの熱で塩水が温かくなり、しっかり塩気が入り、塩味のきいた美味しいとうもろこしになります。
また、塩水に浸けると、水分が蒸発するのを防ぐので、時間がたっても実がしわしわになりにくくなります。
美味しく仕上げるための追加のコツ
次は最高の美味しさを引き出すためのコツを習得しましょう。
ラップの使い方と耐熱皿の活用
- ふんわりラップで蒸気効果
皮なしとうもろこしをラップで包む際は、ぴったりと密着させるのではなく、空気を含ませるように「ふんわり」と包むのがポイントです。
これにより、ラップの中に適度な蒸気がこもり、蒸し焼きのような状態になり、とうもろこしが乾燥せず、しっとりと仕上がります。
また、加熱中の蒸気の逃げ道もわずかに確保され、安全性が高まります - 耐熱皿に乗せて加熱
とうもろこしを直接レンジ庫内に入れるのではなく、必ず耐熱皿に乗せてから加熱しましょう。
これにより、加熱中にとうもろこしから出る水分や汁が庫内にこぼれるのを防ぎ、庫内を汚す心配がありません。
また、電子レンジの機種によっては、回転皿に乗せることでマイクロ波が均一に当たりやすくなり、加熱ムラを防ぐ効果も期待できます。
加熱後の「蒸らし」がおすすめ
電子レンジでの加熱が終わったら、すぐにラップを剥がしたり、とうもろこしを取り出したりせず、そのまま10分~20分放置して「蒸らす」のがおすすめです。
- 余熱でじっくり火を通す
電子レンジの加熱は、食品内部の水分を振動させることで行われるため、加熱直後も食品内部では余熱による調理が進行しています。
蒸らすことで、この余熱がとうもろこし全体に均一に伝わり、芯までしっかり火が通り、より美味しく仕上がります。 - 火傷防止
加熱直後のとうもろこしは非常に熱く、触ると火傷する危険性があります。蒸らすことで少し温度が下がり、安全に取り扱うことができるようになります。
焦げ付きやパサつきを防ぐ
- 加熱しすぎに注意
最も一般的な焦げ付き・パサつきの原因は、加熱しすぎです。とうもろこしに含まれる糖分が過剰に加熱されると焦げ付いたり、水分が飛びすぎてパサついたりします。
前述の加熱時間を参考に、まずは短めの時間からスタートし、様子を見ながら追加加熱するようにしましょう。 - 水分を補給する
皮を剥いて加熱する場合や、乾燥が気になる場合は、とうもろこしに少量の水を振りかけてからラップで包むと、しっとり感がアップします。
とうもろこしを使ったアレンジレシピ
レンジで美味しく安全に加熱できたとうもろこしは、そのまま食べるだけでなく、様々な料理にアレンジできます。ここでは、手軽に作れる人気レシピをご紹介します。
レンジで簡単!絶品コーンバター醤油
甘いとうもろこしとバター醤油の組み合わせは、大人から子供まで大好きな味。

材料:
- レンジ加熱済みとうもろこし:1本
- バター:5g
- 醤油:小さじ1/2
- (お好みで)刻みネギ、粗挽き黒胡椒
作り方:
- レンジで加熱したとうもろこしの粒を、包丁でこそげ落とすか、手で外して耐熱皿に入れます。
- バターと醤油を加え、全体を軽く混ぜ合わせます。
- ラップをせずに電子レンジ600Wで30秒~1分加熱し、バターが溶けて全体に絡まったら取り出します。
- お好みで刻みネギや粗挽き黒胡椒を散らして完成です。ご飯のおかずにも、おつまみにも最適です。
彩り豊か!コーンとツナのチーズ焼き
お子様も大喜びの、栄養満点メインディッシュにもなる一品。

材料:
- レンジ加熱済みとうもろこし:1/2本分の粒
- ツナ缶(オイル漬け):1缶(オイルを切る)
- 玉ねぎ:1/4個(薄切り)
- マヨネーズ:大さじ1
- 塩胡椒:少々
- とろけるチーズ:適量
作り方:
- 耐熱皿に、とうもろこしの粒、オイルを切ったツナ、薄切りにした玉ねぎを入れます。
- マヨネーズと塩胡椒を加えてよく混ぜ合わせます。
- 上にとろけるチーズをたっぷりと乗せます。
- 電子レンジ600Wで3~4分、チーズが溶けて軽く焼き色がつくまで加熱します。オーブントースターで焼き色を付けてもOKです。
シャキシャキ食感!コーンとカニカマの中華風サラダ
火を使わずにできる、あと一品欲しい時に便利なサラダ。

材料:
- レンジ加熱済みとうもろこし:1/2本分の粒
- カニカマ:4~5本(手でほぐす)
- きゅうり:1/2本(千切り)
- ごま油:小さじ1
- 醤油:小さじ1
- 酢:小さじ1/2
- 砂糖:小さじ1/4
- 白いりごま:適量
作り方:
- ボウルに、とうもろこしの粒、ほぐしたカニカマ、千切りにしたきゅうりを入れる。
- 別の容器にごま油、醤油、酢、砂糖、白いりごまを混ぜ合わせてドレッシングを作る。
- ボウルにドレッシングをかけ、全体をよく混ぜ合わせたら完成。冷蔵庫で冷やすとより美味しいです。
よくある質問(FAQ)
Q1: レンジで加熱したとうもろこしは、茹でたものと味が違う?
A1: はい、風味や食感に違いが出ることが多いです。レンジ加熱は水を使わないため、とうもろこし本来の甘みや旨みが水に溶け出すことなく凝縮され、より濃厚な味わいになります。
また、水蒸気で蒸し焼きになるため、しっとりとしたみずみずしい食感が特徴です。茹でたものに比べて、よりとうもろこしの風味が際立つと感じる方が多いようです。
Q3: 加熱後の皮の剥き方は?
A3: 加熱直後の皮付きとうもろこしは非常に熱いので、火傷に注意が必要です。軍手や厚手のキッチンペーパーを使うと安全に剥きやすくなります。
または、粗熱が取れるまで数分置いてから剥くと良いでしょう。ヘタの部分を掴み、一気に皮を剥くようにするとスムーズに剥けます。皮やヒゲがスルッと取れるのも、レンジ加熱のメリットの一つです。
Q4: 冷凍とうもろこしを解凍してから加熱した方がいいですか?
A4: いいえ、冷凍とうもろこしは基本的に解凍せずに、凍ったままレンジで加熱して大丈夫です。むしろ、凍ったまま加熱する方が、水分が均一に温まりやすく、美味しく仕上がります。
解凍すると水分が出てしまい、風味や食感が損なわれる可能性があります。
Q5: とうもろこしが古くなってしまったら、レンジ加熱で美味しくなりますか?
A5: とうもろこしは鮮度が命の野菜です。収穫から時間が経つと、糖分がでんぷんに変化し、甘みが失われていきます。残念ながら、古くなったとうもろこしをレンジで加熱しても、採れたてのような甘さや風味を取り戻すことは難しいです。
購入後はできるだけ早く調理することをおすすめします。
まとめ
- 一般的なとうもろこし(スイートコーン)は、電子レンジで加熱してもポップコーンのように爆発しない
- ポップコーンが爆発するのは「爆裂種」という特別な品種で、膜が厚く圧力が高まるため
- スーパーで売られているとうもろこしは膜が薄く、水蒸気が簡単に外に出るので爆発しない
- 皮付きのままレンジ加熱しても問題なく、しっとりと仕上がる
- 加熱時間は500Wで5分、600Wで4分10秒が目安
- 皮付きでも皮なしでも加熱可能だが、皮は1~2枚残して他は剥くのがポイント
- 皮付きで加熱すると蒸し焼き状態になり、よりみずみずしくなる
- 皮なしの場合は、とうもろこしに水をかけてラップで包み加熱する
- ラップはふんわりかけて、蒸気の逃げ道を作ると安全
- 加熱しすぎると焦げたりパサついたりするので注意
- 加熱後はすぐにラップを取らず、10~20分蒸らすとふっくら仕上がる
- 加熱後のとうもろこしは非常に熱いので、火傷に注意
- 複数本を同時に加熱するとムラが出やすいので、1本ずつ加熱する
- 加熱時は耐熱皿に乗せてレンジに入れると庫内を汚さず安心
- 乾燥したとうもろこしや冷凍品は爆発しやすいので注意が必要
- 冷凍とうもろこしは解凍せずにそのまま加熱してOK
- 電子レンジ加熱は栄養や甘みを逃さず、時短調理ができる
- とうもろこしの加熱後、皮やヒゲも簡単に剥ける
- アレンジレシピとしてコーンバター醤油やコーンとツナのチーズ焼きなどがある
- とうもろこしは鮮度が命で、古いものは加熱しても甘みが戻らない
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